ポスターや名刺など、印刷に出すデザインデータを「完全データ」と言います。
今回は印刷物をデザインする際の完全データのチェックリストを作ってみました。
目次
トリムマークの表示を表示しているか
いわゆるトンボのことです。
トリムマークは印刷機が正しい印刷位置を認識する役割もあるため、
正しく表示されているか、オブジェクトで隠れていないかをチェックしましょう。
アートボードの四隅に表示されているものがトリムマークです。

塗り足し3mmは確保されているか
印刷物の端まで写真や画像が配置されている場合は
塗り足しの3mm分が確保されているかチェックしましょう。
通常、赤枠で表示されるのが塗り足し部分です。
印刷工程でほんのわずかですがズレてしまう可能性があると覚えておきましょう。
最近はやりの激安印刷ではなおさらです。
画像の解像度は350ppi以上か
印刷物の基本となる解像度は350ppi以上です。
画像を配置してから縮小すると解像度が落ちてしまうので、
どうしても拡大する必要がある場合はphotoshopで拡大してからにしましょう。
画像を選択するとメニューバーにPPIが表示されます。
また、Illustratorで画像を配置してから縦横比を変更するとPPIが正しく表示されなくなってしまいます。
原則として縦横比の変更は避けたほうが良いのですが、どうしても縦横比や角度を変更する必要がある場合は
Photoshopで画像の編集を行ってから、Photoshop形式で配置するのが良いでしょう。

カラーモードはCMYKになっているか
印刷物のカラーモードはCMYKです。
ファイルメニューから、「ドキュメントのカラーモード」を選択しましょう。
RGBは光の三原色、CMYKはインクの色です。
謝ってRGBでデザインした後にCMYKに変換した場合、主に明るい色がくすむので注意が必要です。

画像はリンクではなく埋め込みされているか
画像は埋め込みで配置するか、画像リンクの場合は画像ファイルも送付する必要があります。
(リンク切れで画像が表示されないというのは僕がかつてやらかしたミスです‥)
画像を選択するとメニューバーに「埋め込み」ボタンが表示されます。
[ウィンドウ]→[リンク]パネルをみると配置されている画像が全て表示されるので最終確認にオススメです。
文字のアウトライン化
文字を選択し、書式メニューから「アウトラインを作成」を実行しましょう。
アウトラインを作成を実行することでテキストからオブジェクトに変換されます。
特殊なフォントを使っていて、印刷所のPCにフォントが存在しない場合が考えられるので、アウトライン化は必要です。
command + Aですべて選択し、アウトラインを作成するとすべての文字列を簡単に変換できます。
ただし、文字の校正などに対応できるよう、アウトラインを作成する前のデータは別で保存しておくことをオススメします。
文字ポイントは残っていないか
文字を入力しようとしてカーソルを当てただけで、文字ポイントというゴミがアートボード上に残る場合があります。
最新バージョンではこの問題を解決するために任意の文字列が自動的に入力されるようになっています。
command + Y でアウトライン表示にすると、文字ポイントが×で表示されているのが分かります。
文字ポイント以外にもアートーボード外にゴミが残っていたら確認できるので、
最後にアウトライン表示で確認しましょう。

まとめ
- トリムマークを表示しているか
- 塗り足し3mmは確保しているか
- 画像の解像度は350pp以上(適切な数値以上)あるか
- カラーモードはCMYKになっているか
- 画像は埋め込み、もしくはリンク画像を添付しているか
- 文字はアウトライン化しているか
- 文字ポイントなど余計な要素は残っていないか
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