Illustratorには「アピアランスを分割」という機能があります。その昔は意味もわからず使っていたので例えを交えて解説してみます。
アピアランスとは?
アピアランスは英語で外観・外見という意味です。
Illustratorにおけるアピアランスもオブジェクトの見た目(外見)という意味で
オブジェクトは「線」や「塗り」、その他の「効果」というアピアランスを持っています。
例えば緑色の円のオブジェクトに、落書きの効果を付与してみます。
落書きの効果を付ける前のアピアランスパネルは「線」と「塗り」しか持っていませんが「落書き」をつけることで見た目が変わりました。

落書きの効果がついて手描き風の外見になってくれました。
この状態は、円のオブジェクトに「落書き」というアピアランスが付与された状態と言えます。
しかしアウトライン表示するとただの円、つまりパス自体に変化はないということです。

アピアランスはあくまでも「外見」
落書きのアピアランスを付与したオブジェクトも、拡大してみるとパス自体は円形のままです。
落書き風の複雑なパスを描画したわけではなくあくまで外見が落書き風に変わっただけです。
この円に対して「アピアランスを分割」を行うと、見かけだけだった線がパスになります。

なぜ効果を付けた時点からパスが変わらないのか?
なぜ初めからパス自体を変形させず、仮の見た目を持たせるのでしょうか?
それは、実際にパスを変形させるより軽い処理で済むからです。
リフォーム後の家のイメージを見たいだけなのでリフォームする必要はなく、
CGでシミュレーションしてるようなイメージです。
アピアランスを分割するとどうなる?
アピアランスは見かけだけなので編集が非常に容易です。
アピアランスパネルから対象の効果を選択し、プレビューを見ながらダイアログ内の数字を変更するだけで任意の見た目を再現することができます。

「アピアランスを分割」してしまうと簡単な変更ができなくなってしまうため、アプアランスの分割は見た目の検討や調整が終わってからにするように注意しましょう。
リフォームの例で言うと、CGでリフォームのシミュレーションをしているだけなので壁の色を変えるのは簡単ですが、実際に張り替えるのは難しいですよね。
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